ぺルーのフニン州チャンチャマヨ県、サン・ルイス・デ・シュアモ地区に位置するアルト・パロマール協同組合は、持続可能なコーヒー生産を牽引する存在です。オーガニック、フェアトレード、レインフォレスト・アライアンスをはじめとする数多くの国際認証を取得し、環境・社会・経済の三位一体となったサステナブルな生産を実践しています。
現在、120以上の農家が所属し、その中心には女性農園運営者のイリス・ハナンパさんとその家族がいます。彼女たちは50年以上にわたりこの地で農園を守り続け、次世代へと受け継ぐため、コーヒーの生産方法を日々研究。さらに、女性リーダーが農園を運営することが珍しくないアルト・パロマールでは、若い世代の女性たちも農園経営に積極的に関わり、持続可能なコーヒー産業の未来を築いています。
この地域で生産されたコーヒーの約9割はカナダ、アメリカ、ヨーロッパ、オーストラリアのスペシャルティコーヒーロースターへ輸出されており、その品質の高さから世界中で愛され続けています。ペルー農業省(MIDAGRI)や国連持続可能な開発プログラム(UNDP)とも協力しながら、ソーラーパネルを活用したエネルギーの確保や、コーヒーチェリーのパルプを利用した有機肥料の研究開発など、環境負荷を低減する革新的な取り組みも積極的に進めています。
このコーヒーの味わいは、ハニーやストーンフルーツの甘い香りと、ローストアーモンドのような香ばしさが特徴。
ただ認証基準を満たすだけでなく、高品質なコーヒーを生産し続けるアルト・パロマール。その一杯には、半世紀にわたる努力と、持続可能な未来への願いが込められています。
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